一般病棟に移動してからは『ジャーナル』というアプリを使ってリハビリと体調のメモをしていました。
この記事は脳梗塞を発症してから7~9日目のリハビリメモになります。
入院中はとにかく先が見えないことが不安でした。
これからの経過の参考にしたくて、脳卒中の闘病ブログをたくさん検索したけど私のような比較的若い世代の嚥下障害についてのブログはなかなか見つからず。
当時の私が見つけたら参考にできるような内容を意識して、このブログに記録を残していきたいです。
脳梗塞発症7日目 とろみ麦茶がおいしかった
リハビリメモより
ICUから一般病棟へ部屋を移動。
1週間ぶりにベット上で髪を洗ってもらえた。サラサラの髪の毛がきもちいい♪
写真は毎日3回、鼻管から入れていた経管栄養とお水。これのおかげで餓死しないで生きてこれました。
ありがとうございます!
【ST】
初めてとろみがついた麦茶を使って嚥下の練習。
『味』が感じられる!うれしいな。
麦茶の味がとんでもなくおいしく感じる。
ティースプーン3分の1量だと飲み込まなくても喉の奥へ流れていくが、今日もごっくんと飲み込むことはできない。
【PT】
病棟の廊下を歩く。
無表情だが、気持ちは落ちていなかった
状態が落ち着いたという事で、ICUから一般病棟へ。
一般病棟ではスマホOKとなり、リハビリなどの記録もスマホで残せるようになりました。
髪を洗ってもらい久しぶりに鏡をしっかりみると、無表情ですっかり病人ぽくなった私がいました。
今がどん底。これからは良くなるだけ。なるようになる。悲しいとは思わない。
こんな思いで、鏡の中の無表情な自分を受け入れる事ができました。
※無表情は脳梗塞の影響というより、顔の表情筋を全く使っていなかったことが影響していたのだと思われます。
STではとろみ麦茶がおいしすぎて、感動。
味を感じる事のありがたさが身に染みます。また口からものを食べたいという、リハビリへのモチベーションにもつながりました。
脳梗塞発症8日目 整体に行ったことを激しく後悔した日
リハビリ記録より
朝の経管栄養が終わってトイレに行ったら、水便だった。
マグミット(酸化マグネシウム)の量の調節が難しい。
STの時間に、整体が原因で脳梗塞になることもあると知った。
私も脳梗塞になる前に整体に行って首の施術を受けたのが原因かもしれない。
そう考えると自業自得?
落ち込んだ。
病気になって初めて涙が出た。
夫にLINEで整体の事を伝えると、「自分を責めないで」と返事が来た。
右腕の肘から下の温痛覚が戻ってきた。
点滴棒の支えなしでトイレに行けるようになった。
点滴棒さんお世話になりました。
【ST】
飲み込みは全くできなかったけど、昨日よりは喉ぼとけに力を入れる事が出来ているといわれた。
【PT】
病棟の廊下を2往復。
ベット横に立ち、かかと上げ運動20回。
義母が手伝いに来てくれた
整体での施術が脳梗塞の原因になることもあると知り、衝撃を受けました。
無知だった自分が本当に情けなくなり、家族に迷惑をかけて申し訳ない気持ちになりました。
(本当の原因はわかりません。)
私が入院してすぐ、義母が遠方から我が家に泊りで来てくれていました。
中高生で食べ盛りの息子たちのご飯をつくったり、慣れない家での掃除洗濯は大変だったと思います。
義母のおかげで夫も息子達も家事の負担が大きく増えることがなく過ごせているようでした。
脳梗塞発症9日目 シャワーで温痛覚麻痺の範囲がはっきりわかった
リハビリ記録より
朝方、頭痛がする。
ロキソニン、胃薬、シロスタゾール(血栓予防)の薬を砕いて水に溶かした液体を経管栄養の前に鼻管から入れている。
夜のみマグミット(便の水分量を増やす薬)も追加される。
入院してから初めてのシャワーを浴びて驚いた。
温痛覚麻痺の範囲がはっきりわかる。
右と左の感覚の違いが体の中心からきれいに分かれている。人体って不思議だ。
首、顔、頭(すべて左側)は麻痺が強く、シャワーが当たっている感覚が鈍い。腕、胸、背中(すべて左側)は右側に比べて若干感覚が鈍い程度。
特に左の頭皮は洗えている感覚がわかりずらく、ごしごし強めに指の腹でこすってしまった。
午後は夫が面会に来てくれた。
夫から嚥下障害が強いので、リハビリ病院に転院することははぼ間違いないと言われる。
家に帰るのはまだまだ先になりそうだ。
VF(嚥下造影検査)とバルーン療法
日に日に体調が変化して、複視やめまいなどの後遺症も良くなってきていました。
よしよし、2週間くらいすれば退院できるかな♪
と甘い見通しを立てていたのですが、面会に来た夫からリハビリ病院に転院という現実が突き付けられました。
さっそくSTさんにリハビリ病院のおすすめや、どんなことをするのか聞いてみました。
リハビリ病院でやる事
- リハビリ病院ではVFといって口から食道をレントゲンで映しながら、造影剤が入った食べ物を食べる検査ができる。
- VFで嚥下障害を起こしている部位を特定しながら、状態に合わせてリハビリができる。
- 食道の入り口が開きづらい場合、バルーン療法といって食道の入り口を広げる訓練を行う事がある。(かなり苦しい訓練だが、私はこれを行う可能性が高い)
VF検査とは
レントゲンで嚥下の様子を確認しながら、造影剤がかかっている食べ物を食べます。
動画で見られるので、食べている時の口の中から食道の状態がよくわかります。
どこが動いているのか、動いていないのかがわかるのでリハビリの計画を立てるときにも役立ちます。
(画像は社会医療法人医翔会札幌白石記念病院HPよりお借りしました)
STに力を入れているとおすすめのリハビリ病院を2つ教えてもらいまいした。
バルーン療法は尿道バルーンを口から食道まで差し込み、バルーンを膨らませて食道の入り口を開かせた後に引き抜くという、聞いただけで苦しそうな訓練です。
バルーン療法をやらないと食べられるようにならないのですか?
絶対にやるかはわかりませんが、ちょうちょさんの嚥下障害にはバルーン療法が効果的だと思いますよ。
STさんの話の感じから、きっとバルーン療法をやるんだろうなと察したのでした。